ずっと行きたかった国のひとつ「キューバ」に行ってきました。みんな行って良かったと言うけれど何が良いのかよく分からない。そんな不思議なキューバの魅了をまとめます。
キューバへの憧れ
僕が学生の頃メキシコに行ったとき。
出会った旅人の数人がキューバに行っていて、みんなが口を揃えて「キューバが本当に良かった!」と言っていた。
ただ「何が良かったの?」と聞くとみんな「う〜ん…?」という感じではっきりと教えてくれない。「どこどこの世界遺産がすごい」とか「どこどこの景色が絶景」とかそういうような良さとはまた違った良さがあるんだなと思ってずっとキューバが気になっていた。
2015年にキューバとアメリカが国交正常化することになり世界的に見れば喜ばしい出来事なんだろうけど、旅人感情としては「キューバが変わってしまう、早く行かないと!」焦る気持ちを感じてた。
そしてついに、今回の旅で「キューバ」へ行くことに!!
キューバの5つの不思議な魅力
①異世界感
これだけ海外の様々な国々に行っていても異世界に出会えることはなかなか無い。
もちろん風景や自然や遺跡などはそこにしかないしそれを見たくなるんだけど、人々の生活に目を向ければ大きな差は無い。生活レベルは違っていても、みんなスマホを使っているし、同じアプリを使っているし、コカコーラとか同じようなメーカーの飲食物を口にしているわけで。
その点、キューバは異世界だった。
街を走っているのは古くて黒い煙を吹き出すクラシックカー、飲み物もコーラじゃないしマクドナルドもない、スマホじゃなくて街の公衆電話を使って電話している人も多い。そんな世界を歩いていると異世界に来ているなあと感じる。この感覚が僕をすごくワクワクさせる。すぐにキューバが好きになった。
ただ、当然ながらキューバも変わりつつある。車も最近のモノが増えてきているし、コカコーラも入ってきているし、スマホを持ってネットサーフィンをできる人も増えてきている。僕が感じた異世界感は少し前にキューバを訪れた人が感じたものに比べたら大したものではないかもしれないし、僕より少し遅くキューバを訪れる人は異世界感はもう感じないかもしれない。少しでも早く行けて良かったなと思う。キューバが気になる人は早めに行く方がいい。
クラシックカーが並ぶ様子を写真に取るのも実は意外に難しい。
この写真だってよく見ると後ろに赤色の現代のデザインの車が隠れていたり…笑
②音楽
キューバですごく楽しみにしていたのが本場の「サルサ」!!
実は、「旅をしていて良かったな」心から思う瞬間なんてたまにしかないんだけどキューバではその感覚を感じることのできる瞬間があった。
バンドが奏でるサルサ。バンドのメンバーは全員が瞬間瞬間を楽しみながら魂の音を出している。お客さんは知らない人同士がステップを取り合って踊り出す。話をしたわけではないのにピッタリと息の合う足のリズム。その様子を見ながら音に合わせて揺れる自分がいてキューバに来れて良かったと心から感じた。
写真では踊っているようだけど、お姉さんにダメ出しされまくっているだけの僕。笑 ダンスは難しいです。。
ライブ終了後にはバンドメンバーと写真を。
バンド名は、『el canonazo』意味は「散弾」!?なんか若々しいw
音源欲しかったけどまだ制作中らしい。笑
③社会主義の国家を感じることができる
社会主義の国ってどうなんだろう?
中国とベトナムには行ったことはあるけどよくわからない。
キューバはとりあえずGDPで考えると貧しそうだなと前提知識を持たずに行ったけど、この旅で直前まで過ごしてた他の中南米各国より豊かな生活をしている人が多い気がした。
もちろんモノは入ってきていなかったから古いものが多いけどみんなの家や生活は安定していそう。街に散乱するゴミは少ないし意外に街は綺麗。人々の顔にも絶望感は無い。夜に街を歩いても襲われるかもしらないという恐怖感はあまり感じない。物乞いも少なめ。
人々の職業についてはよくわからなかったけど、やっぱりある程度生活は国に保証されているのかな?しかし、だからといって堕落するのではなく少しでもプラスアルファの外貨やお金を得ようと外人に対しての営業はみんな積極的。
そこで思ったのは人は、生活がある程度保証されれば心の平安は得られるし、保証されたからといって堕落するほどダメな存在にはならないということ。社会主義国として通信とか新聞の内容が国によって制限され過ぎる国に自分が住むのは嫌だけど、今話題のベーシックインカムが人々にとって、日本にとって良い制度になるであろうことを確信した。
④安全
旅で安全はやっぱり重要。
キューバは僕が今回旅をしていた中南米諸国と比較すると安全な国だと感じた。
理由は3つ。
・人々の表情に絶望感がない
やっぱり「ここやばいな」って場所は人の表情見てるとなんか分かる。お互いが警戒し合っている顔しているし、信用なんてできない顔の人が多い。そしてみんな暗い。物乞いも他国に比べると絶対少なかった。
・町が夜中まで賑やか
僕がキャピトリオという市街地の中心地の近くに泊まっていたこともあるが、毎晩ライブハウス&バーに足を運んでいたが町は深夜まで賑やかで危ない雰囲気はなかった。公園がwifiスポットになっていてそこに大勢の人が集まってネットしているからってのもあるかも。
・町が綺麗
中南米の町は道路にゴミが散乱しているような場所が多いイメージだけどキューバのハバナはあまりゴミが落ちていなかった。それは道路清掃の仕事をしている人がちゃんといるということでもあり、人々の民度の高さということでもあるのかなと思った。
僕は旅行して見て安全だなと思ったけど、もちろん旅は危険とも隣り合わせ。
実際に行かれる際は気をつけてください。
物価が安い
写真のアイスクリームの値段はなんと!約15円!!安いっ!!
旅をするときに物価は重要ですよね。
キューバは珍しい二重通貨制を採用してる国です。
「クック」という外国人向けの通貨と「モネダ」という現地人向けの通貨。
上には「物価が安い」と書きましたが実際には、「モネダで支払えば安い」が正しいです。アイスクリームの例でいうとモネダ支払いなら約15円、クック支払いなら220円くらい。なんと15倍もの差!!
通貨が二種類なんてものすごくめんどくさい。笑
モネダ払いできずになんか損した気分がすることもあったけど、僕はそれはそれでいい気がした。観光業で儲けたいなら儲ける手段を考えるのがここの政府の仕事。それにアメリカ人やヨーロピアンの観光客が訪れるわけだから物価が安過ぎれば好きなものをいくらでも買われて搾取されているのと同じ状態になる。つい50年前までアメリカに搾取され続けて、つい2〜3年前まで国交も正常化されてなかった国なんだからできることはやるべきだよなと思った。
それでも、街でアメリカドルを両替するときには12パーセントの手数料がかかるというのには驚いた。笑
まとめ
何か見所があるのかと聞かれれば「ない」と答えるけど、不思議な魅力があることは間違いない国だった。僕も好きな国のひとつになった。
何よりもみんながふわっと話してた「キューバいいよ〜」という感覚を肌で感じることができて良かった。
キューバの歴史
最後に、
キューバとカリブの島々の歴史がすごく面白かったのでご紹介。
1492年に黄金の国ジパングを探しに出たコロンブスがバハマ諸島に辿り着く。アジアと信じ込んだ為カリブの島々が西インド諸島と呼ばれることになる。キューバにも到着。先住民が金の装飾をつけていてジパングと確信。大軍を引き連れて再訪。先住民を虐殺しまくった上に疫病を持ち込む。先住民全滅。
— 約束を守る男 ヨシキ (@yossypon) 2018年3月11日
コロンブスが航路を開いた為ヨーロピアンが大挙してカリブに訪れる。先住民を全滅させてしまった為アフリカから黒人奴隷を連れてくる。奴隷売買と酷使で儲ける
— 約束を守る男 ヨシキ (@yossypon) 2018年3月11日
船を襲う海賊が発達(当初の海賊はスペインから新大陸を奪いたいフランス、イギリス)海賊商売で町が発達するも津波で財宝もろとも海に沈む
財宝が無くなり海賊は町を襲撃開始
— 約束を守る男 ヨシキ (@yossypon) 2018年3月11日
ビビったスペイン人要塞建設
アフリカからカリブに運び込まれた奴隷は1500万人。1900年代に入ってキューバ、ジャマイカが独立。しかし、いまもイギリスもフランスも海外県として島を押さえる。キューバは独立後も1959年の革命戦争までアメリカに占領されていた。
先住民はコロンブスが来たせいで全滅して、先住民の代わりにアフリカから1500万人もの奴隷が強制的に連れて来られる。
— 約束を守る男 ヨシキ (@yossypon) 2018年3月11日
1900年代に入るまで独立できず今もイギリス、フランスは国の一部として領土支配してるってかなり残酷。
冒険家コロンブスって勇敢の象徴みたいだけど客観的に見ると悪魔w
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